第十七回 2004年9月18日 第八十六番〜第八十八番

7時03分児島発、8時39分志度着。

13日に中学以来の親友が急逝した。15日、弔い
の日は彼の悲しい誕生日だった。
身辺あわただしくバテ気味で遍路行を迷ったが、
友の菩提を弔わなくてはと思い出発した。



志度の町並
駅から八十六番札所に向かって歩いていくと、
『平賀源内先生遺品館』の案内があった。案内
の矢印に従って道を折れると、落ち着いた古い
志度の町並が続く。
やがて、平賀源内先生の像がたつ遺品館に到着。
資料館を見学する、旧邸跡の展示室は台風による
浸水で畳があげてあった。


来た道を戻り志度港に出る。
彼方に見えるのは前回ケーブルカーで登った
五剣山。
第八十六番 志度寺

藤原不比等と海女の伝説がある。
ご本尊は十一面観世音菩薩。
次のお寺に向かってとぼとぼ歩いて行くと、不思議
な物が目に入って来た。緑の小山のように見える。
その小山の前に来て喫茶店と分かった。
はじめに見えた左の壁は一面に蔦が生い茂ってい
て、とても喫茶店とは思えなかった。
第八十七番 長尾寺

志度寺から約8km、ぐるッと車道を大回りして
到着。 長尾の街中にあるがとても落ち着いた
感じがする。
ご本尊は聖観世音菩薩。
早めの昼食を長尾寺の近くで済まし、17km先
の結願所に向かう。12時を過ぎた頃に突然雨が
激しく降り始める。
100円ショップのポンチョをまとって先を急ぐ。
4時までに八十八番の納経を済まし、去年お世話
になった徳島の前坂翁に会いに行こうと決める、
が、、、。
    
雨にも負けず・・・ひたすら歩き、前山ダムを通過。
車道の長い上り坂をせいて歩いてきたせいか、
急に脚が張ってきたので喫茶店で休憩を取ったが
足元が怪しくなる。
更に1時間ほど歩き、坂道を覚束ない足取りで登っ
ていると、後ろから大型車が迫る音がする。
危ないので道の傍らに身を寄せると、バスが止ま
り、ドアが開き運転手さんが『大窪寺に行きますよ』
と声を掛けてくれる。
『どうしてバスが止まって、ドアまで開くのだろう』と
あたりを見回すと、偶然にバス停に立っていた。
これもお大師様の計らいと、残り6kmをバスに揺ら
れていくことにした。
第八十八番 大窪寺

なぜか『とうとう来てしまった』という思いがした。
いつもと順を違え、先に大師堂にお参りをし、無事
に廻れたことにお礼を申し上げる。
そして、厳かな本堂に向かう。
本堂には『霊場結願所』の額が、、、。
御本尊は薬師如来。

境内には『原爆の火』が灯されており、その奥に
『寶杖堂』があり、結願を果たしたお遍路達が奉
納した金剛杖が収められてある。年に二回焚き
上げられるとのこと。
俄か遍路も金剛杖、菅笠、輪袈裟を感謝をこめて
奉納した。

境内に不思議な塚があり、数多の仏像が祀って
ある。
写真は憤怒の相の馬頭観音。

結願記念に門前の店で”たらいうどん”を食べる。
元気をつけて徳島の土成の前坂翁に会いにいく
つもりなのだが携帯を何度かけてもつながらい。
    
(後で頂戴した手紙では旅行中であった由)
さぬき市コミュニティバスで志度まで一旦もどること
にした。このバスはどこまで乗っても1回100円、帰
路は大窪寺から志度まで1時間余りもほとんど貸切
状態で乗っていた。
運転手さんは上りで拾って頂いた方で、大変親切に
気を使って下さる。 お世話になりました。


何を考えるでもなく電車から景色を眺めながら
四国をあとにする。 次はいつ訪れるのだろう。

栗林駅にて。今回四国での撮り納め。

18時22分、児島駅帰着。

半端ながら私の八十八所が終わった。

日が落ちて秋風がそよ吹く。

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