第五回 其の一 2003年12月6日 第二十三番〜室戸岬


6日払暁、小雨の児島駅を出発

今回の予定は徳島県の日和佐駅までJRで行って、
徳島最後の薬王寺に参詣し、その後再びJRそして
阿佐海岸鉄道、高知東部バスと乗り継いで室戸岬
に向かう。さらに室戸から二十七番神峰寺を目指す
二泊三日の旅。
8日月曜は休暇を取ったが、16時までに会社に戻る
所用ができた。また9日には東京出張となり、メール
で送られる資料に目を通し、8日の早い時間に連絡
する約束をしたので、パソコンを持ち運ぶはめに、、、



    高松駅で乗換えの間に、青春18きっぷのポスター
    が目にとまる。

    「旅の印象(Impression)は、時間(time)と出会った
    人々に比例する。」とある、、、、そうだろうか?

    俄か遍路は素直でない。
  
第二十三番薬王寺

徳島で牟岐線の特急剣山に乗換え1時間近く、
日和佐駅に着く。車中でもう数回まわられたという
先達に出会う。二十三番まで同道。おにぎりを一つ
分けて頂く。
駅に降りたときは雨が激しく、タクシーを待っていた
方が途中ですからと声をかけて下さったが、先達と
雨中を10分ほど歩く。
俄か遍路は安物のビニール合羽を着る、足元はもち
ろん所々濡れる。お寺に着いて程なく雨上がる。
    【上の写真】
    私は観音様が好きだ。衆生救済、大慈悲の菩薩
    (仏の使者)、とりわけその慈悲にあふれた優しい
    姿が好きだ。不思議なことに、この観音様は蓮では
    なく魚を入れた籠を持っておられる。(後日調べると、
   、魚籃観音、三十三観音の一つの由)
    この観音様は日和佐の町と海を見守っておられる。
    
    【右の写真】
    赤い建物は瑜祇塔(ゆぎとう)と呼ばれ、真言密教
    独特のもので、多宝塔の原型をなすそうだ。
    瑜祇塔は初めて見るが、薬王寺の瑜祇塔は日本一
    の大きさを誇って見ごたえがある。


JR牟岐線日和佐駅

日和佐の大浜海岸は海亀の産卵で知られる。

阿波の霊場を打ち終え土佐に向かう。
ここから甲浦まで1時間余り電車に乗る、車中では
びしょ濡れとなった靴と靴下を乾かすことに専念。
靴は日和佐のうどん屋さんで頂いた新聞紙で、何と
か履けるまでに水気が取れた。靴下はあきらめた。



    阿佐海岸鉄道終点の甲浦駅に到着。
    
    これから二泊するのにいささか手元不如意につき、
    郵便局へ貯金を下ろしに寄った、200円でレンタサ
    イクルを借りる。
    


自転車のおかげで早く駅に戻って来れた。バスの
時間に、まだ間がある。手持ち無沙汰なので、レンタ
サイクルのお姉さんに写真を撮ってもらう。

バスは14時9分甲浦駅発、ほとんど貸切状態。

15,6Kmは歩こうと地図で調べた甲浦と室戸岬の
中間の佐喜浜でバスを降りる。


    14時30分頃にバスを降りて歩行開始。30分程歩
    いた所に『室戸23Km』の標識がある。
    おかしい 室戸より目指す室戸岬は2Kmほど遠い、
    10Kmほど早くバスを降りすぎたようだ。

    バス停も見当たらず、国道55号を海岸沿いにひた
    すら歩く。
    (室戸岬は右の写真では一番奥に霞んで見える)




例年よりは暖かい日和とはいえ、目を疑った。
熱心さに感心する。



    1時間半あまり歩いて、立岩の景観に出会う。しめ縄が
    張ってあるところはやはり『夫婦岩』と立札あり。

    暮色がせまりあせっているとバス停を見つけた、しばらく
    待って、16時30分頃バスに乗る。、、、、ヤレヤレ

    バスはスイスイと室戸岬まで行くが、天邪鬼の俄か遍路
    は手前6Kmほどのとこで降りる。
もう何年も忘れていた風景に出会う。

薄暮の月は宵待ちの月、、、当たり前か〜








    ここは若き弘法大師修業の処、『御蔵洞』(みくらどう)

    洞内で聞く太平洋の音は『残したい日本の音風景百選』
    の一つ。扇状に切立った岩肌の奥に御蔵洞はあり、確か
    に潮騒とも海鳴りとも名状しがたい黒潮の音が響く。

御蔵洞から30分程歩いて、18時20分頃に岬先端の
民宿に到着。 鯨の尾が迎えてくれた。

季節外れのお遍路で、予約客は自分一人。
夕食に美味しい中トロを頂く。
潮風を浴びて来たせいか最初は味も分からず食べて
いたが、三切れ目ほどから中トロと気づき、俄然食事が
楽しくなる。

食事の後、テレビを見ていたらヨーロッパの巡礼の話が
出てきた、スペインの『レコンキスタ』に源があるようだ。
今度、調べてみよう。

  〔お遍路トップへ〕