第七回 2004年3月13・14日 第三十四番〜第三十六番


久々のお遍路となった。1月中旬までは何かと忙しく、
下旬からは左鎖骨上のオデキが化膿し切開した。その
傷が落ち着いたと思ったら2週間の風邪。
風邪が治ったら、化膿のもととなったオデキを3月8日
に手術で切除、5針縫合。 今回は抜糸前の遍路。

児島駅7時42分発のしおかぜ1号で多度津に。乗換え
の間、また青春18切符のポスターに目が行く。
『旅路(ルート)のなかでは、人はいつも18(age)である』
とある。
そうかな、、、確かに馬齢を重ねているがもう少し成長
している、、、と、俄か遍路は相変わらず素直でない。




    しまんと3号に乗換え、10時28分高知駅着。
    乗換えのためホームを移動すると、阪神安芸キャンプ
    場行の電車が、、、
    
    これには乗らず、しばらく待って須崎行きの普通電車
    に乗る。




11時5分JR土讃線波川(はかわ)の駅に降りる、山里の
小さな駅だ。

今回は時間と交通の事情により、土佐市の北の山間か
ら35→34→36番と土佐湾に向かって南下していく。




    波川の駅から仁淀川沿いに歩いて35番札所に
    向かう。遠目に桜が入る、「さすがに高知は早い、
    もう桜が」と感心しながら近づくと、彼岸桜だ。
    それでも早い。



仁淀川に大きな鳥が舞い降りた。青サギのようだ。
岐阜の田舎でもよく見る、倉敷の会社の近でもよく見か
ける。人里で見れる中では一番大きな鳥で、私の好き
な鳥だ。



    菜の花が満開だ。たんぽぽも咲いている。

    波川の駅から3Km程の大内という所から、山道に
    入り清滝寺に登る予定であったが、土地の人に聞く
    とその道は今は使われてないとのこと。結局、大回り
    して高知自動車道の土佐インター側から山に入る。

第三十五番 清滝寺

麓から山道を30分程登っていくが、久しぶりの遍路の
せいか、かなりキツイ。 
ここは戒壇廻りができるというので楽しみにしていた。
しかし、本堂の付近に戒壇の入り口がない、納経所で
尋ねると、薬師如来像の下という。
なるほどよく見ると、大きな像の下に暗い入り口がある。
ここから本堂の下にいくのは凄いと思って入って行くと、
暗闇を急な螺旋状にグルッとまわって1分ほどで出てき
てしまった。本堂ではなく如来像の下の戒壇であった。
珍しい戒壇廻りを楽しんだ。
    郷里の岐阜に谷汲山華厳寺(西国三十三番札所)
    があり、そこの戒壇廻りは本堂の地下を卍に廻る
    本格的なもので、信州の善光寺さんの戒壇めぐり
    よりすばらしいと思う。
   


    境内の見晴台に鮮やかに紅梅が咲いていた。お札を
    もとめ一休みして、34番に向かう。約10Kmの道程。
    




土佐市街に入る。

大きな鯨の親子のオブジェが。うどん屋さんの看板だが
見ていて楽しくなる。
    



    目指す種間寺は中央かすかな山並みのあたり。
    国道56号線に架かる仁淀川大橋より。

第三十四番 種間寺

仁淀川をわたり、ビニールハウスの立ち並ぶ中を通り
ぬけ、種間寺に4時過ぎに到着。
このお寺は平坦なところにあり、助かる。山門もなく
スーッと境内へ。

昔、弘法大師がこの地に五穀の種を蒔いたことから
寺の名の由来がある。



    お参りを済ませ、境内の見学。
    御本尊は安産に霊験あらたかな薬師如来。安産を願う
    土地の人は柄杓を奉納し、寺ではその底を抜いて祈祷
    を行い、それを床の間にそなえ、無事に出産をすると柄
    杓を納めお礼のお参りをするという。
    
    境内には赤子を抱いた子育観音の像。納められた
    柄杓が掲げられている。
 


これから海沿いの国道14号線に出て36番方面に向か
おうと、納経所で道を尋ねていると、後ろから『36番に
行く道を教えて下さい』と大きな声。
その方と、高齢の御住職の道案内を聞くが、よく分から
ない。車で56号線経由なら、自分が来た道を戻るだけ
なので、案内をかって出て、車に乗せて頂く。
徳島の御夫婦で、その朝に日和佐の二十三番薬王寺
から回られ、これから36番→35番とお参りして土佐イン
ターから徳島に戻られるとのこと。



    5時15分ほど前に36番青龍(ショウリュウ)寺山道入り
    口に到着。車で20分程だが自分が見積もっていたより
    も遠い。
    青龍寺には朝にお参りすることにしていたので、お礼を
    述べ車を降りて宿に向かう。

    この辺りの海岸は白ヶ鼻という、所々に大きな岩が波
    に洗われている。といっても、陽気がよく穏やかな海。




宿は国民宿舎『土佐』。
太平洋に出張った標高250m余りの宇津賀山の上に
あり、車道を歩いて小一時間かかった。
普通の部屋は満室で、ユースホテル形式の相部屋と
いう一泊2800円也を予約しておいた。

    国民宿舎入り口近くの道路に車が何台もとめてある。
    XX−14、XX−14とナンバープレートの下二桁が同じ
    2台の車がが並んでいるのに気づく。あれ、次も”61”
    の車が2台続いている。アーッ!その次も”82”が2台
    続いている。下2桁が同じ車が続いて3組並んでいる。
    珍しいというより、不思議。確率は100万分の1かな?

    ようやくと宿舎の玄関に到着。パンジーが出迎えてく
    れる。写真では分からないが、紅いパンジーは、深紅
    のベルベットのような花弁が素敵でしばし眺めていた。




山道を登って汗だくになったので、アイスコーヒーで
休息をとって、露天風呂へ。
風呂は小さいが、眺望は大きい。
入浴しながら土佐湾の夕暮れを楽しむ。


    夕食は定食にして、鰹のタタキを追加。 器がきれいで
    記念撮影。
    相部屋は二段ベットが3台置いてあり、この日の予約は
    二人。 同宿の人は、9時過ぎに到着。この春卒業して
    看護士を目指す若者で、卒業の思い出にバイクで旅を
    しているという。
    部屋での喫煙を快く許して頂く。感謝

第三十六番 青龍寺

宿舎の人に教えて頂いた奥の院に通じる山道を下って
いくと、30分もかからない内にお寺に着いた。まだ8時
前で境内は静か。

御本尊は大師が自ら彫った波切不動。


    朱色も鮮やかな三重塔の前に観音様がおられる。
    瀬戸内寂聴さんの本で教わった観音経の一節を
    あげる。
    観音経は長いお経なので、時間のない人やお経が覚え
    られない人はその一節を唱えるだけでもよいそうな。
    観音様は大慈悲の菩薩様で、ズボラでも何でも許して
    下さる、ありがたい。
参道を出て、宇佐の漁港を眺めながら早くも帰路に
つく。 明るいうちに倉敷で済ませたい用事があった。


    宇佐大橋を渡る。
    高知駅まではバスで戻る。宿で教わったバス停に着くと
    次のバスは9時42分。喫茶店で時間をつぶし、バスに。
    高知駅着10時50分で1時間余りかかったが、乗車と
    同時に居眠りを始め、瞬く間に着いた感じ。
    11時01分発の南風に乗り13時03分児島着。

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