第八回 其の一 2004年3月26・27・28日 中村〜第三十八番足摺




南風23号、26日19時15分児島駅出発、23時19分
高知の中村駅着。金曜夜に中村駅前に泊まる。
南風の乗車前に食事を済ませ、さらに車中でも弁当を
使ったが、ホテル到着と同時に空腹を覚え、ラーメンを
食べに出た。

先回からの順狂わせに次いで、今回も38→39→40→
37番と時間都合、我侭優先の遍路行。



    足摺岬への玄関口になる中村は清流四万十川が流
    れる静かな街だ。
    午前7時30分、駅前のホテルを出発。



10分程歩いたところで、足摺岬50Kmの標識。
小1Km歩いたので駅から51Kmとなる。
自分の行く海沿いの道は49Kmの計算で、途中バスで
10Kmほどショートカットの予定だが。


    ほどなくして四万十川を渡る。
    渡川大橋のたもとに菜の花が、、、。
    川の浅瀬では橋の上からでも水底の小石がくっきり
    見えた。
『この周辺は ボランティア NTT土佐中村OB会が清掃
活動を行っています』とある。現役でないところがにくい。

しばらく歩いて、そろそろバス停をさがそうと思っていると
タクシーがきた、どうしようか考えようとしたが、右手が上
がってしまった。四万十大橋の少し手前から中村市と
土佐清水市をつなぐ伊豆田トンネル出口まで約10Kmを
タクシーに乗る。
    トンネルから1時間半ほど歩いて
    下ノ加江の海岸に出る。海沿いの国道321号線を
    南下する。
なにやら白いものがブンブンと高速で回っている。
何だろう、、、カメラで写し止めると、、、イカ。
一夜干しの直販店の前だった。
    鷹だろうか、悠々と空を舞い
    やおら翻って波打ち際に向かって急降下する。

    何羽も鷹がいるのに驚いた。
    あとで地図で調べると鷹取山という名の山が近くに
    ある。
孤高の海鵜。
    もうすぐ以布利の浜。目指す足摺岬は遠くに島影の
    ように霞む地の奥のようだ。
    しばらく行くと大岐海岸、サーファー達が元気だった。

    11時過ぎに親子丼を食べる。
中村から通ってきた国道321号線は以布利の手前で
土佐清水の方に曲がる。ここで海沿いの県道27号線
に入り遍路道と交互に進む。
コーヒーが飲みたくなり、自販機を見つけ休憩。
目の前は以布利漁港、午後1時。
         ここは荒磯の遍路道 以布利の浜
上の写真の右手奥より山道に入る。遍路道を示す
黄色い標識がたより。
昔のお遍路さんはこういった道を何日もかけていった
はずで、畏怖の念さえ覚える。
    遍路道から戻って県道を進むと、海岸に下りる階段
    を見つけ小休止。靴を脱ぎ足を投げ出して休むには
    もってこいの場所。
    海藻をとっている婦人を眺め、煙草をふかす。
ひたすら歩く。江戸時代から捕鯨で知られる窪津に
近づくと、鷹が群がって飛んでいる。
水産加工所があって、餌になるものがあるのだろう。
大きな二羽が加工所の屋根にとまっていた。




    足摺岬まで11Kmの標識を越え、窪津の灯台を過
    ぎた。時刻は14時25分、残りは10Km程。ここで
    気が変わりその日のうちに三十八番札所で納経を
    済ませたくなった。
    左の踵が痛む、右の踵まで痛み出したがピッチを
    あげる。
    ここから先は余り海が見えず、平坦な林の中を行く
    ようであった。
頑張って16時20分に足摺岬にたどり着いた。
納経所がしまる17時までに十分間がある。
腹がすいていたので先ず腹ごしらえをと思い、
かけそばを食べた。
なぜ足摺でそばか分からないが、美味かった。


    第三十八番 金剛福寺


    蹉陀山(サダサン)金剛福寺は足摺岬の突先にあり、
    観光客も多く賑わっていた。
    ご本尊は千手観世音菩薩。 ついにやってきました。


本堂の右手に石の塔、観音経の一節が彫ってある。
『具一切功徳 慈眼視衆生 福聚海無量 是故応頂礼』
これが瀬戸内寂聴の本で教わった観音経ダイジェストの
ありがたい一節。
納経を済ませ家中のお守りを買った。ここで『歩きですか』
と尋ねられ、つい『ハイ』と答えたら、どうぞお使い下さいと
足摺岬と金剛福寺か画かれた手ぬぐいを頂く。JRやタクシ
ーに乗っており、うしろめたい気持ちがした。

展望台への入口にジョン万次郎の像があった。近代日本
の最初の国際人といったことが記されていた。



    そばを食べた店に戻り、今度はコーヒーを飲む。
    店内にあった灯台の写真の撮影スポットを尋ねる。
    5分ほど戻って、天狗の鼻という見晴らしのよい場所に
    立つ。
    広島から来られたご夫婦に撮って頂く。
    
    朝日の撮影スポットを探しながら宿に向かう。
NETで予約した民宿に泊まる。
何もかも美味しく頂く。



    翌28日は5時20分起床。
    昨夕、調べておいた場所に向かい日の出を狙う。
    まだ薄暗いうちから撮り始め、鮮やかな朱に沖の雲が
    染まり始めたとき、なんとカメラの電池切れ。急いで宿
    にもどり電池を交換して再び来たときには、クライマッ
    クスは去り陽は昇ってしまった。
民宿に戻る途中、『白山洞門』の標識があり石段を
トントントンと下りて行く。
高さ16m、幅17m、奥行き15m、花崗岩の海食洞
としては日本最大級だそうだ。
さて、その帰りは当然ながら百メータほど階段を登る
はめに。 ハーハー、ゼーゼーと大変きつい。
途中で下りて行く団体とすれ違ったが、俄か遍路の
難儀のありさまを見て、女性三人が下りるのを止めた。

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